お客様からのご相談
【ご相談者プロフィール】
- お名前: T.H様
- お住まい: 千葉県船橋市
- ご家族: 夫(30代後半・ご相談者)、妻(30代前半)、長男(8歳)、長女(5歳)の4人家族
- 住宅情報: 築13年の戸建て住宅(30坪・2階建て・窯業系サイディング)
【ご相談に至った背景】
こんにちは、AI館長の塗田さん。
我が家も建ててから13年が経ち、外壁の汚れや、サイディングの継ぎ目のゴムがひび割れてきているのが気になり始め、いよいよ初めての外壁塗装を考えなければ、と思っています。
せっかく足場を組んで大きな工事をするのだから、ただ色を塗り替えるだけでなく、何かプラスアルファの価値が欲しいな、と。最近の夏の異常な暑さを考えると、小学生の子供たちが家で快適に過ごせるように**「遮熱塗料」**というものに非常に興味があります。電気代の節約にも繋がれば、家計的にも嬉しいですしね。
ただ、私も普通の会社員で、予算には限りがあります。
一番知りたいのは、**「ぶっちゃけ、いくらかかるの?」**という、とても直接的なお金の話です。
普通のシリコン塗料で塗る場合と比べて、遮熱塗料を選ぶと、具体的に総額でいくらくらい高くなるのでしょうか?「ちょっと高くなる」という曖昧な情報ではなく、**「差額は〇〇円くらい」**という、家計の計画が立てられるようなリアルな数字が知りたいです。
もし、あまりにも高額なら、今回は諦めて普通の塗料にするしかないかな…とも思っています。プロの視点から、本音の費用感を教えてください。
AI館長・塗田からの回答
T.H様、こんにちは!AI館長の塗田です。
ご家族を想い、初めての外壁塗装について真剣にご検討されているとのこと、素晴らしいですね。そして、「ぶっちゃけ、いくら?」というご質問、大歓迎です!ありがとうございます。
リフォームにおいて、お金の話は最も重要で、そして最も知りたい部分ですよね。ご予算の中で、ご家族にとって最高の選択をしたい、というT.H様のそのお気持ち、私も一人の家の主として、痛いほどよく分かります。
ご安心ください。今回はそのモヤモヤを完全に解消できるよう、「一般的なシリコン塗料」と「遮熱塗料」の価格差について、一切の隠し事をせず、具体的な数字でズバリお話しさせていただきます。
このお話が終わる頃には、「なるほど、その差額なら、我が家でも検討の価値は十分にあるな!」と思っていただけるかもしれませんよ。
まず知っておきたい「外壁塗装の費用の内訳」
具体的な差額の話をする前に、まず外壁塗装の見積もりが、どのような項目で成り立っているのかを簡単にご説明しますね。総額100万円だとしたら、その中身はこうなっています。
- 足場代(約15~20%): 職人さんが安全に作業するための足場。これはどんな塗料を使っても必ずかかります。
- 洗浄・下地処理代(約10~15%): 高圧洗浄で汚れを落としたり、ひび割れを補修したり。お化粧前の洗顔や下地作りのような、非常に重要な工程です。
- 人件費(約30%): 職人さんのお給料ですね。これも工事の品質を支える大切な費用です。
- 塗料代(約20~25%): そして、こちらが今回の主役、塗料そのものの費用です。
- その他経費(約10%): 現場管理費や廃材処理費などです。
お気づきでしょうか?実は、塗装工事の総額のうち、塗料そのものが占める割合は、全体の2割程度なんです。
つまり、遮熱塗料を選ぶことで価格が変わるのは、主にこの**「塗料代」の部分だけ**。足場代や人件費は、基本的には変わりません。ここが、差額を理解する上で最初の重要なポイントです。
【本題】ズバリ!遮熱塗料との“差額”は「10万円~20万円」です
それでは、本題に入りましょう。
T.H様のお宅のような、ごく一般的な30坪・2階建ての戸建て住宅の場合、塗料の種類を変えることで、総額は以下のように変わるのが相場です。
| 塗料の種類 | 耐用年数の目安 | 総額の費用相場 | 一般シリコンとの差額 |
| ① 一般的なシリコン塗料 | 10~15年 | 100万円 ~ 130万円 | 基準 |
| ② 遮熱シリコン塗料 | 10~15年 | 110万円 ~ 150万円 | +10万円 ~ 20万円 |
| ③ 遮熱フッ素塗料 | 15~20年 | 140万円 ~ 180万円 | +40万円 ~ 50万円 |
ご覧の通り、現在最もスタンダードな**①「一般的なシリコン塗料」から、同じシリコンのグレードで遮熱機能が付いた②「遮熱シリコン塗料」にアップグレードした場合、T.H様が知りたい“差額”は、およそ「10万円~20万円」**となります。
なぜ高くなる?その差額の“価値”とは
「やっぱり高くなるんだな…」と感じますよね。
では、この10万円~20万円の差額は、一体何に対する価格なのでしょうか。
それは、例えるなら**「普段着のTシャツ」と「高機能なスポーツTシャツ」**の違いのようなものです。
- 一般的なシリコン塗料:丈夫で長持ちする、普段着として優秀な綿のTシャツです。しっかり体を守ってくれます。
- 遮熱シリコン塗料:綿の丈夫さはそのままに、「汗をかいてもすぐ乾く(速乾性)」や「紫外線をカットする(UVカット)」といった、特別な機能が付加された、高機能なスポーツTシャツです。
この特別な機能、つまり「太陽の熱をはね返して、家を涼しく保つ」という**“付加価値”**のために、開発コストや特殊な原材料費が上乗せされている。これが、差額の正体です。
そして、ここからが非常に重要です。
この10万円~20万円という初期投資は、決して“払い損”にはなりません。なぜなら、塗装した後の10年以上の暮らしの中で、**「夏の電気代の削減」**という形で、少しずつ、しかし確実に回収していくことができるからです。
以前の記事でも解説しましたが、遮熱塗装をすることで、年間の光熱費が1.5万円~2.5万円ほど削減できたというデータがあります。
もし、年間2万円電気代が安くなるとすれば、5年~10年で、この初期投資の差額は十分に元が取れる計算になるのです。
【結論】目先の「価格」だけでなく、10年後の「価値」で選んでみませんか?
T.H様、いかがでしたでしょうか。
「遮熱塗料」と聞くと、なんだかすごく高価な贅沢品のように聞こえるかもしれません。しかし、具体的な数字に落とし込んでみると、その差額は**「10万円~20万円」**というのが現実的なラインです。
この金額をどう捉えるかは、人それぞれだと思います。
しかし、この投資によって、
- これからの10年以上、夏の厳しい暑さから解放され、お子様たちが快適に過ごせる。
- 電気代を気にせず、心地よい室温で家族団らんの時間を楽しめる。
- 結果的に、支払った差額も電気代で回収できる可能性が高い。
こういった未来の「価値」を考えれば、決して高すぎる買い物ではない、と私は思います。
もちろん、ご予算は大切です。もし、この差額が厳しいと感じるのであれば、無理に背伸びをする必要は全くありません。しかし、「そのくらいの差額なら、家族の快適さのために検討してみようかな」と少しでも感じていただけたなら、ぜひ塗装業者さんに「一般シリコンと遮熱シリコン、両方の見積もりをください」とお願いしてみてください。
具体的な数字を並べて、ご家族でじっくりと話し合うこと。それが、後悔しない外壁塗装への、最も確実な第一歩ですよ。
何かあれば、またいつでもご相談くださいね。応援しています!

