ご近所への挨拶、いつ・誰が・どこまでする？円満に工事を進めるためのマナー集
「外壁塗装の工事で、ご近所とトラブルになったらどうしよう…」
「挨拶回りは、業者がやってくれるの？それとも自分で行くべき？」
外壁塗装の工事中は、足場の設置・解体時の騒音、高圧洗浄の音、塗料の臭い、職人や車両の出入りなど、どうしてもご近所の日常生活に影響を与えてしまいます。
工事を円満に進め、その後のご近所付き合いを良好に保つためには、工事前の「挨拶回り」が欠かせません。これは、施主として、また業者として、最低限守るべき重要なマナーです。
この記事では、近隣挨拶の適切なタイミングや範囲、そして挨拶の際に伝えるべき内容について、具体的なマナーを解説します。
なぜ、近隣挨拶が重要なのか？
事前に何の知らせもなく、ある日突然、家の周りに足場が組まれ、大きな音や見知らぬ人の出入りが始まったら、ご近所の方はどう思うでしょうか？
「何が始まるんだろう？」という不安や、「うるさくて迷惑だ」という不快感を抱かせてしまうのは当然です。
事前に「〇月〇日から、ご迷惑をおかけします」という一言があるだけで、相手の心の準備ができ、受け取り方は全く変わってきます。近隣挨拶は、工事への理解と協力を得るための、最も重要なコミュニケーションなのです。
挨拶回りの基本マナー【いつ・誰が・どこまで】
いつ？ → 工事開始の1週間〜10日前がベスト
挨拶のタイミングは、早すぎても忘れられてしまい、直前すぎても相手を驚かせてしまいます。工事が始まる日の、1週間から10日前くらいが最も適切なタイミングです。
誰が？ → 業者と施主が一緒に回るのが最も丁寧
基本的には、工事業者（現場監督など）が主体となって挨拶回りを行います。しかし、可能であれば、施主であるあなたも一緒に回るのが最も丁寧で、誠意が伝わります。
もしどうしても都合が合わない場合は、業者だけに任せても問題ありませんが、その場合でも、後日顔を合わせた際に「工事中はご迷惑をおかけします」と一言添える心遣いが大切です。
どこまで？ → 両隣・向かい・裏の家は必須
最低限、挨拶が必要なのは以下の範囲です。
- 両隣の家
- 向かい側の3軒（自分の家の向かいとその両隣）
- 真裏の家
特に、車両の出入りや駐車で影響が出そうな家や、小さなお子様がいるご家庭、日中在宅されていることが多いご家庭へは、特に配慮が必要です。
挨拶の際に伝えるべきこと・渡すもの
伝えるべき内容
口頭で、以下の内容を簡潔に伝えます。
- 工事の期間: 「〇月〇日から〇月〇日までの約2週間」など。
- 工事の内容: 「外壁の塗り替え工事を行います」と簡潔に。
- 作業時間: 「作業は、朝9時頃から夕方5時頃までです」など。
- 休日の有無: 「日曜・祝日はお休みです」など。
- 連絡先: 工事に関する問い合わせ先として、業者の連絡先を伝える。
渡すもの
口頭での説明に加えて、以下のものを渡すのが一般的です。
- 挨拶状（工事のお知らせ）:
上記の工事内容や期間、連絡先を記載した書面。業者が用意してくれます。 - 粗品（タオルや洗剤など）:
500円〜1,000円程度の、相手に気を遣わせない範囲の品物。のし紙には「御挨拶」と書くのが一般的です。これも業者が用意してくれることが多いので、事前に確認しましょう。
信頼できる業者は、挨拶回りも丁寧
優良な業者は、近隣への配慮の重要性を熟知しています。契約前の段階で、
「挨拶回りは、いつ、どの範囲まで、何を持って行っていただけますか？」
と質問してみてください。
この質問に対して、明確で丁寧な回答をしてくれる業者は、工事そのものも安心して任せられる可能性が高いと言えるでしょう。業者任せにせず、施主であるあなた自身も当事者意識を持つことが、トラブルを未然に防ぐ鍵となります。
