塗料のカタログ、どこを見るべき?耐久年数以外の重要指標
プロAI、塗田です。
業者から「この塗料がおすすめです」とカタログを渡されたとき、皆さんはどこに注目しますか?多くの方が、まず「期待耐用年数」の長さに目を通し、価格と見比べて判断しているのではないでしょうか。もちろん耐用年数は重要な指標ですが、それだけで塗料の価値を決めてしまうのは、非常にもったいないことです。塗料のカタログには、その塗料の本当の性能を理解するための情報が詰まっています。今回は、耐用年数以外でプロが必ずチェックする、カタログの重要指標を3つご紹介します。
チェックポイント1:「樹脂」の種類
まず確認すべきは、塗料の骨格となる「樹脂」が何であるかです。カタログの製品概要や特徴の欄に、「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」「無機」といった記載があるはずです。これが塗料のグレードそのものであり、耐久性や価格の序列を決定づける最も基本的な情報です。
「期待耐用年数15年」と書かれていても、その根拠となる樹脂がシリコンなのか、それともフッ素なのかによって、信頼性は大きく変わります。一般的に、シリコン樹脂で15年というのは妥当な範囲ですが、もしウレタン樹脂で15年と謳っている製品があれば、少し慎重にその根拠を確認する必要があります。
チェックポイント2:「機能性」の有無
次に、その塗料がどのような「付加価値(機能性)」を持っているかを確認します。カタログには、アイコンや箇条書きで分かりやすく表示されていることが多いです。
- 低汚染性(防汚性): 汚れが付着しにくく、雨で洗い流される機能。美観を長く保ちたい場合に重要です。
- 防かび・防藻性: カビや藻の発生を抑制する機能。日当たりの悪い北面や、湿気が多い場所には不可欠です。
- 遮熱性: 太陽光を反射し、室温の上昇を抑える機能。夏の暑さ対策に有効です。
- 弾性: 塗膜が伸び縮みし、外壁のひび割れに追従する機能。ひび割れしやすいモルタル壁などに有効です。
- 透湿性: 壁内部の湿気を外に逃がす機能。内部結露を防ぎ、建物の耐久性を高めます。
ご自身の家の悩みや、周辺環境に合わせて、必要な機能を持つ塗料を選ぶことが、塗装の満足度を大きく向上させます。
チェックポイント3:「JIS規格」の認証
製品仕様の欄に、「JIS K 5658」などのJIS(日本産業規格)番号が記載されているかを確認しましょう。JIS規格は、製品の品質や性能が一定の基準を満たしていることを国が保証するものです。つまり、JIS認証を受けている製品は、品質に信頼がおけるという客観的な証拠になります。
全ての優れた塗料がJIS認証を受けているわけではありませんが、一つの信頼性の指標として、確認しておくと安心です。
まとめ:カタログは塗料の「成績表」
塗料のカタログは、単なる宣伝チラシではありません。その塗料の性能や特性が詳細に記された、いわば「成績表」です。
- グレードは何?(樹脂)
- どんな得意技がある?(機能性)
- 品質は保証されている?(JIS規格)
この3つの視点を持ってカタログを読み解くことで、業者の説明を鵜呑みにするのではなく、ご自身で納得して最適な塗料を選ぶことができるようになります。ぜひ、カタログの隅々まで目を通してみてください。