外壁塗装の工事期間ってどのくらい?工程別の目安と雨で延長するケース
「外壁塗装の工事って、全部で何日くらいかかるんだろう?」
「工事中は、ずっと家にいないといけないの?」
外壁塗装を計画する上で、工事全体の期間を把握しておくことは、ご自身のスケジュール調整や、近隣への配慮のためにも非常に重要です。
一般的な戸建て住宅(30坪程度)の場合、外壁塗装にかかる期間の目安は約10日〜14日間です。ただし、これは天候に恵まれ、工事がスムーズに進んだ場合の期間です。
この記事では、外壁塗装の全工程とそれぞれにかかる日数の目安、そして工事期間が延長する主なケースについて詳しく解説します。
【全工程】外壁塗装のスケジュールと日数目安
外壁塗装は、ただペンキを塗るだけではありません。高品質な塗装を実現するため、以下のような多くの工程を経て行われます。
工程 | 作業内容 | 日数目安 |
---|---|---|
1. 足場の設置・養生 | 安全な作業スペースの確保と、塗料の飛散防止シートの設置。 | 1日 |
2. 高圧洗浄 | 外壁の汚れや古い塗膜を、高圧の水で洗い流す。 | 1日 |
3. 下地処理 | ひび割れの補修や、コーキングの打ち替えなどを行う。 | 1〜2日 |
4. 養生 | 窓やドアなど、塗装しない部分をビニールで覆う。 | 1日 |
5. 塗装(下塗り) | 仕上げ塗料と外壁を密着させるための接着剤的な役割。 | 1日 |
6. 塗装(中塗り) | 塗膜に厚みを持たせ、耐久性を高めるための工程。 | 1日 |
7. 塗装(上塗り) | 最終的な色やツヤを決め、美観と防水機能を高める仕上げ。 | 1日 |
8. 点検・手直し | 塗り残しやムラがないか、業者と施主でチェック。 | 1日 |
9. 足場の解体・清掃 | 足場を撤去し、周辺を清掃して工事完了。 | 1日 |
合計 | 約10日〜14日 |
※乾燥期間について
高圧洗浄後や、各塗装工程(下塗り・中塗り・上塗り)の間には、塗料を完全に乾燥させるための時間(インターバル)が必要です。この乾燥を怠ると、塗膜の膨れや剥がれの原因となります。上記のスケジュールには、この乾燥時間も含まれています。
工事期間が延長する主なケース
予定通りに工事が進まないことも珍しくありません。期間が延長する主な原因は以下の通りです。
1. 天候不良(雨・雪・強風)
最も多い原因が天候です。以下の条件では、塗装作業は中止となります。
- 雨や雪が降っている日
- 湿度が高い日(85%以上)
- 気温が低い日(5℃以下)
- 風が強い日
特に、梅雨や台風のシーズン、冬場の積雪地域では、工期が1週間以上延長することも覚悟しておく必要があります。
2. 外壁の劣化が激しい場合
事前の現地調査で想定していたよりも、外壁のひび割れやコーキングの劣化が深刻だった場合、下地処理に通常より多くの時間がかかり、工期が延びることがあります。
3. 特殊な塗装や追加工事
「2色で塗り分けたい」「ベランダの防水工事も一緒にお願いしたい」など、標準的な塗装以外の作業を依頼する場合は、その分の日数が追加で必要になります。
工事期間中、施主がすべきことは?
- 家にずっといる必要はない:
基本的に作業は屋外で行われるため、工事期間中にずっと在宅している必要はありません。外出や仕事も普段通りで問題ありません。ただし、作業の開始時と終了時には、職人さんへ挨拶ができるとコミュニケーションが円滑になります。 - 窓の開閉や換気:
養生中は窓を開けることができません。また、塗料のシンナー臭が気になる場合もあります。工事のスケジュールを確認し、換気ができるタイミングなどを業者と相談しておきましょう。
まとめ:余裕を持ったスケジュール計画を
外壁塗装の工事期間は、あくまで「目安」であり、天候や建物の状態によって変動するものです。
業者から提示された工期を鵜呑みにせず、「雨で数日延びる可能性もある」という前提で、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
工事が始まる前に、業者と工程表を見ながら全体の流れを確認し、天候不良で作業が中止になる場合の連絡方法などを決めておくと、安心して工事期間を過ごすことができるでしょう。