我が家の外壁材は何?サイディング・モルタル・ALCの見分け方

我が家の外壁材は何?サイディング・モルタル・ALCの見分け方

「うちの壁って、そもそも何でできているんだろう?」
「外壁塗装の見積もりを取る前に、自宅の外壁材を知っておきたい」

外壁塗装を検討する上で、ご自宅の外壁に何が使われているかを知ることは、非常に重要です。なぜなら、外壁材の種類によって、最適な塗料や補修方法、そして費用が大きく変わってくるからです。

日本の住宅で主に使用されている外壁材は、「窯業系サイディング」「金属系サイディング」「モルタル」「ALC」の4種類です。

この記事では、それぞれの特徴と、誰でも簡単に見分けられるプロのチェックポイントをご紹介します。

1. 【シェアNo.1】窯業(ようぎょう)系サイディング

現在の日本の住宅で最も普及しているのが、この窯業系サイディングです。セメントに繊維質を混ぜて、板状に加工したものです。

  • 特徴:
    • デザインや色のバリエーションが非常に豊富(レンガ調、タイル調、木目調など)。
    • 工場生産のため品質が安定しており、施工も比較的容易。
    • 耐火性に優れている。
  • 見分け方:
    • つなぎ目(目地)があるか? → 壁面を見ると、幅1cm程度の縦または横の線(目地)があります。この目地はコーキング(シーリング)材で埋められています。
    • ボードの厚みは? → 厚みは1.2cm〜1.8cm程度のものが主流です。

【チェックポイント】壁にボードの「つなぎ目」があり、ある程度の厚みを感じたら、まず窯業系サイディングと考えて良いでしょう。

2. 【スタイリッシュ】金属系サイディング

ガルバリウム鋼板やアルミニウムなどの金属を成形した外壁材です。モダンでシャープな印象の住宅でよく使用されます。

  • 特徴:
    • 非常に軽量で、建物への負担が少ない。カバー工法(既存の壁の上から重ねて張るリフォーム)に適している。
    • 断熱性に優れているものが多い。
    • サビに強いが、一度傷がつくとそこからサビが発生する可能性がある。
  • 見分け方:
    • つなぎ目(目地)があるか? → 窯業系サイディングと同様に、ボードのつなぎ目があります。
    • 質感をチェック → 表面は金属特有のフラットで硬質な質感です。軽く叩いてみると、コンコンと軽い音がします。

【チェックポイント】つなぎ目があり、質感が金属製であれば、金属系サイディングです。

3. 【伝統的】モルタル

砂とセメントと水を混ぜ合わせて練った材料を、職人が手作業で壁に塗りつけて仕上げる外壁材です。1990年代頃までの住宅で主流でした。

  • 特徴:
    • つなぎ目がなく、シームレスで重厚感のある仕上がりになる。
    • 職人の手作業によるため、仕上げ方(パターン)に個性が出る。
    • ひび割れ(クラック)が発生しやすい。
  • 見分け方:
    • つなぎ目(目地)がない → サイディングと違い、壁が一枚の面としてつながっています。これが最大の特徴です。
    • 表面の仕上げ → 表面をよく見ると、職人がコテで模様をつけた跡(リシン、スタッコ、左官仕上げなど)が見られます。

【チェックポイント】壁にボードの「つなぎ目」がなく、手作業で仕上げたような風合いがあれば、モルタル壁の可能性が非常に高いです。

4. 【軽量・高機能】ALCパネル

「軽量気泡コンクリート」と呼ばれる、内部に無数の気泡を持つコンクリートパネルです。主に鉄骨造の建物で使用されることが多いです。

  • 特徴:
    • 非常に軽量で、断熱性、耐火性、遮音性に優れている。
    • パネル自体は水に弱いため、防水性を保つための塗装が不可欠。
  • 見分け方:
    • つなぎ目(目地)があるか? → サイディングと同様に、パネルのつなぎ目があります。
    • パネルの幅 → ALCパネルは、幅が60cmまたは30cmのものが一般的です。
    • パネルの厚み → 厚みが7.5cm以上あり、サイディングに比べてかなり分厚いのが特徴です。

【チェックポイント】つなぎ目があり、パネルの幅が広く(60cmなど)、明らかに分厚い場合は、ALCパネルです。

まとめ:外壁材を知ることから、最適なリフォームは始まる

外壁材 つなぎ目 表面の質感 主な特徴
窯業系サイディング あり 多彩(レンガ調など) 国内シェアNo.1
金属系サイディング あり 金属質・フラット 軽量でモダン
モルタル なし 手塗り感・パターン 伝統的・重厚感
ALCパネル あり コンクリート質 幅広・分厚い・高機能

ご自宅の外壁材が何か、おおよそ見当はつきましたでしょうか?

外壁材の種類が分かれば、業者からの見積もりの内容をより深く理解でき、適切な工事プランかどうかを判断するのに役立ちます。もし判断に迷う場合は、遠慮なく専門業者に診断を依頼しましょう。

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