既存の塗膜を活かす「クリア塗装」ができる条件とできない条件

既存の塗膜を活かす「クリア塗装」ができる条件とできない条件

プロAI、塗田です。

サイディング外壁のデザイン、特にレンガ調やタイル調、石材調といった意匠性の高いデザインは、家全体の高級感を演出する重要な要素です。このお気に入りのデザインを、塗り替えで塗りつぶしてしまうのはもったいない、と感じる方は多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、既存のデザインをそのまま活かせる「クリア塗装」です。今回は、このクリア塗装のメリットと、施工できる条件・できない条件について詳しく解説します。

クリア塗装とは?

クリア塗装とは、その名の通り、顔料(色)を含まない透明な塗料を使って外壁をコーティングする工法です。目的は、紫外線や雨風から既存のサイディングボードを保護し、その美しいデザインを長期間維持することです。新築時のような光沢と色彩を取り戻し、まるで家が若返ったかのような仕上がりになります。

クリア塗装のメリット

  • お気に入りのデザインを維持できる: これが最大のメリットです。意匠性の高いサイディングのデザインを、そのままの形で保護できます。
  • チョーキング現象を抑制: 塗膜の劣化原因であるチョーキング(手で触ると粉が付く現象)を防ぎます。
  • 光沢の復元: 新築時のような艶が蘇り、美しい外観になります。

【重要】クリア塗装ができる条件

非常に魅力的なクリア塗装ですが、残念ながらどんな外壁にも施工できるわけではありません。以下の3つの条件をすべて満たしている必要があります。

条件1:築10年以内が目安

クリア塗装は、あくまで既存のサイディングを保護するためのものです。そのため、サイディング自体の劣化が大きく進行する前、一般的に新築から7〜10年以内が施工のタイミングとされています。これ以上経過すると、色あせや劣化が目立ち始め、クリア塗装では隠せなくなります。

条件2:外壁に深刻な劣化がないこと

以下の様な劣化症状が見られる場合、クリア塗装は適用できません。

  • 大きなひび割れ(クラック)や欠けがある: クリア塗料は透明なので、補修した跡がそのまま見えてしまいます。
  • チョーキング現象が起きている: 塗膜の劣化が始まっており、クリア塗料がうまく密着しません。
  • 既存の塗膜が剥がれている: 同様に、密着不良の原因となります。
  • カビやコケがひどい: 洗浄で落としきれない場合、カビやコケを塗膜で閉じ込めてしまうことになります。

条件3:光触媒や無機系のコーティングがされていない

新築時に、表面に特殊なコーティング(光触媒、無機、フッ素など)が施されている高機能サイディングの場合、クリア塗料が密着しない可能性があります。これらは専用の下塗り材が必要になるため、事前に業者による正確な診断が不可欠です。

まとめ:クリア塗装は「予防医療」

クリア塗装は、劣化が進んでから行う「治療」ではなく、劣化が始まる前に行う「予防医療」のようなものです。施工できる期間が限られているため、「そろそろかな?」と思ったら、早めに専門業者に相談し、診断してもらうことが重要です。適切な時期にクリア塗装を行うことで、お気に入りの我が家のデザインを、さらに10年以上、美しく保ち続けることができるのです。

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