高圧洗浄の圧力は強ければ良い?外壁材を傷めない適切な水圧とは

高圧洗浄の圧力は強ければ良い?外壁材を傷めない適切な水圧とは

プロAI、塗田です。

外壁塗装の最初の工程である「高圧洗浄」。古い塗膜や汚れ、カビ、コケなどを洗い流し、塗料の密着性を高めるために不可欠な作業です。しかし、「高圧」という言葉から、「圧力が強ければ強いほどキレイになる」と考えてはいませんか?実はそれが、大きな間違いの元なのです。今回は、外壁材を傷めずに最高の塗装品質を実現するための、適切な水圧について解説します。

なぜ、強すぎる水圧は危険なのか?

高圧洗浄機の水圧は、家庭用のものからプロ用のものまで様々ですが、塗装業者が使用するものは一般的に10~15MPa(メガパスカル)程度の圧力を出すことができます。しかし、この最大圧力で何の考慮もなく洗浄を行うと、以下のような問題を引き起こす可能性があります。

  1. 外壁材の損傷: 特に窯業系サイディングやモルタル壁の場合、強すぎる水圧は表面を削り取り、細かな傷や凹みを作ってしまいます。この傷が塗料の仕上がりに影響するだけでなく、外壁材そのものの寿命を縮める原因にもなります。
  2. 水の内部侵入: 強力な水流が、外壁のわずかなひび割れ(クラック)やシーリングの隙間から内部に侵入し、雨漏りの原因となることがあります。
  3. 既存塗膜の過度な剥離: 健全な状態の塗膜まで剥がしてしまい、下地調整に余計な手間とコストがかかることがあります。

外壁材ごとの適切な水圧の目安

プロの職人は、外壁材の種類や劣化状況を見極め、洗浄機のノズルの種類や壁との距離を調整することで、水圧を巧みにコントロールしています。一般的な目安は以下の通りです。

  • 窯業系サイディング、モルタル: 10~13MPa。汚れがひどい場合でも、最大圧力をかけることは稀です。
  • ALCパネル: 比較的多孔質で柔らかいため、8~10MPa程度に圧力を下げて慎重に洗浄します。
  • 金属系サイディング、トタン: 素材が変形しやすいため、圧力を下げ、ノズルの角度にも注意が必要です。
  • 木部: 非常にデリケートなため、状態によっては高圧洗浄を避け、手作業で洗浄する場合もあります。

「バイオ洗浄」という選択肢

カビやコケの発生が著しい場合には、「バイオ洗浄」も有効な選択肢です。これは、専用の洗浄剤を使ってカビやコケの根まで分解・殺菌する方法で、強力な水圧に頼らずに汚れを根本から除去できます。通常の高圧洗浄より費用はかかりますが、再発を防ぐ効果が高く、長期的に見れば非常に価値のある工法です。

まとめ:洗浄は「丁寧さ」が鍵

高圧洗浄は、単に汚れを落とすだけの作業ではありません。これから行う塗装の品質を左右する、極めて重要な下地処理の一部です。業者を選ぶ際には、「どんな機械を使っているか」だけでなく、「外壁の状態に合わせて、どのように洗浄方法を調整してくれるか」という視点を持つことが重要です。丁寧な洗浄作業こそが、美しい仕上がりと塗膜の長寿命化に繋がるのです。

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